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障がい者雇用と企業価値の向上

「障がい者雇用は法的義務だから行う」と考えている企業が多いのも事実ですが、
障がい者の雇用を進めることは、企業価値の向上や多様性のある組織作りなど、多くのメリットをもたらすものでもあります。

「社会的責任を果たしている企業」

企業経営の観点においては「ダイバーシティ&インクルージョン」や「働き方改革」という概念が注目されていて、
社会課題解決は企業の果たすべき役割として求められるようになりました。

企業が障がい者を雇用するということは、障がい者の方が活躍できる場を提供するという意味を持つため、大きな社会貢献につながります。
障害者雇用率制度とは、障がい者が社会保障費を受給する立場から、
自ら労働して対価を得て自立し、社会で活躍できるようにするため設けられた制度です。

障がい者雇用へ積極的に取り組むことによって「社会的責任を果たしている企業」として、
企業価値の向上につなげる可能性を秘めています。

アメリカでは「障がい者平等指数(障がい者雇用の取り組みを0点から100点までで算出・評価するもの)」の
優良企業リストが毎年発表されており、
障がい者雇用への取り組みが企業価値を図る指標の一つとして認識されるようになっていますので、
今後は日本でも同様の評価が実施されるようになるかもしれません。

会社全体の業務の最適化・効率化を図るきっかけ

障がい者を雇用する場合、個々の障がいの特性や職務能力に合わせて働ける業務を創出する必要があります。
この「業務の見直しと切り出し・創出」は、社内の業務全体の最適化・効率化を見直すチャンスにもなるのです。

業務を創出するためには、日常の業務の中で何気なく行っている作業を内容や行程、進め方などの視点で
改めて見直す必要があります。
その過程が、障がい者のためだけでなく、部署や会社全体の業務の最適化・効率化を図るきっかけとなるのです。

障がいの特性をしっかりと理解し、適切な職務配置を行うことで、障がい者が定着して働くことができます。
さらに適切な人事評価制度やマネジメントによって生産性が向上し、戦力として活躍できるようになります。

「誰にとっても働きやすい職場」

近年のIoTやツールの進化によって、障がい者が担うことができる仕事の幅が拡大し、円滑なコミュニケーションも可能になってきているため、
マネジメントでの負荷も軽減されつつあります。
また、在宅勤務など、働く場所や勤務形態の選択肢も徐々に増えているので、
働きやすい環境の中でより生産性を向上させることも可能です。

そして、障がい者が働きやすい職場は「誰にとっても働きやすい職場」とも言えるでしょう。
例えば新卒採用の場面など、企業価値という点では大きなポイントになり得るということです。