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障がい者雇用時の「職場実習」の有効性

障がい者雇用に取り組む際に、まずは社内への理解を働きかけたり、人材を紹介してもらうようハローワークや各種障がい者就労支援機関にお願いをしたりと、事前に多くの準備を積み重ねて、ようやく採用に至ったというのに、企業からは良くない話を聞くことがあります。

それは「面接時と就業後では全く印象が違う…」といった内容なのですが、もちろん一般採用でも、書類選考や面接だけではわからないことも多く、採用してから「思った人材と違う」と感じることはあると思います。

ただ、障がい者の採用の場合は個々の障がい特性によって、就業後に相違を感じる傾向が強いと思われます。
そういったギャップを回避するには、正式採用する前に「職場実習」を行うことをおすすめします。

職場実習のメリット

〇面接時ではわからなかった応募者個人の状況が見えてくる
〇実際の業務スキルが見えてくる
〇職場の雰囲気に合うかどうかが見えてくる

実習をすることによって、採用面接での短い時間の会話ではわからない特性が見えて
くることがあります。

障がい者採用の面接時には、就労支援機関の支援員や特別支援学校の進路担当の先生
が同席することも珍しいことではありませんが、その際には、履歴書や生育歴などに
対する質問の受け答えを事前に準備していることがほとんどです。

質問が予想される内容に対して想定問答を繰り返し練習し、自己紹介や自己アピールについてもしっかりと準備・暗記して面接に臨んでいます。

これでは、短い面接時間の中で本来のコミュニケーション力や不得意なことはなかなか見えてきません。

そこで、実際の職場で就業状態を想定した実習を行うことによって、コミュニケーション能力や業務への対応能力など、不安に感じていることの多くがある程度クリアになっていきます。

これは、採用を予定している企業だけでなく、職場の雰囲気や実際に携わるであろう業務、職場の同僚となる方々などを知ることで、求職中の障がい者自身にとっても大きなメリットとなります。

職場実習のデメリット

実習を受け入れる企業側に負荷が掛かるのは事実です。コロナ禍で在宅勤務を取り入れている企業も少なくない中、
例え数日とはいえ実習生として障がい者を受け入れるのは、サポートする方にとっては少なからず負担になると思われますが、
雇入れ前の準備や社内体制を整備し見直す際には大いに役立ちます。
また、他のみなさんにとっても採用予定の方が同じ職場で仕事する様子を見ることで、受入れ時の状況を想定する良い機会になるでしょう。

実施する際は、就労支援を担当する支援員や進路担当の先生に遠慮なく相談し、
実習受け入れ時の不安をできる限り解消し、実施時の協力もお願いしましょう。

まとめ

せっかく実習を行っても採用に至らない場合はありますし、何かトラブルが発生するかもしれませんので、実習受け入れの経験が全くない企業にとっては、とても大変に感じることもあると思いますが、トラブルは実際に採用した後に起こることもありますので、さまざまな経験が障がい者雇用へのハードルを少しずつ下げることにもつながります。

職場実習が、障がい者採用の成功につながる有効な手段であることは間違いないでしょう。
そうはいっても、なかなか難しい状況があるのも事実です。そこで、障がい者雇用支援を行っている企業のサポートを受けるのも選択肢のひとつです。

例えば、私ども綜合キャリアトラストが提供する「ソーシャルオフィスサービス」は、
採用から業務の切り出し・遂行、メンタルサポートなど安定した雇用継続に向けた取り組みにより、あらゆる場面で企業側の負荷を極力下げることで、トータルに障がい者雇用をサポートする仕組みです。